2026.07.21
イーセンアーレン(ETHAN ALLEN)猫脚チェアの張り替え・木部剥離塗装の修理事例
修理内容
- メーカー名
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ETHAN ALLEN/イーセンアーレン
- メーカ紹介
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1932年創立、アメリカ・コネチカット州ダンベリーに本社を置き世界に300店舗以上を展開するアメリカの家具ブランド。
多彩な人種が暮らすアメリカの文化を尊重し、世界中のスタイルをミックスし製品デザインに取り入れている。1500人いるというインテリアデザイナーとともに、ソファやダイニングテーブルからインテリア小物に至るまで、多種多様なデザインの製品を展開。その発想の自由さこそをユニークなアメリカンスタイルとして重要視している。日本では、カントリーテイストやウインザースタイルなど、欧米の伝統的デザインをベースとしたコレクションを展開中。
- 種類
- ダイニングチェア
- 修理工賃
- ¥60000〜¥90000
- お預かり期間
- 4週間
- 配送方法
- 家財宅急便
- 依頼地域
- 茨城県那珂郡
- 修理内容
-
はじめに|今回ご依頼いただいた椅子について
今回ご紹介するのは、アメリカの家具ブランド「イーセンアーレン(ETHAN ALLEN)」の猫脚(ガブリオールレッグ)チェアの修理事例です。
背もたれ上部の貝殻彫刻や、優雅にカーブする猫脚が特徴的なクイーンアン様式のサイドチェアで、座面生地の張り替えとクッションの修理、あわせて木部フレームの剥離塗装をご依頼いただきました。
イーセンアーレンというブランドについて
イーセンアーレンは1932年にアメリカで創業した家具ブランドで、現在はコネチカット州ダンベリーに本社を置いています。
ブランド名は、アメリカ独立戦争時代にバーモントで活躍した人物であるイーサン・アレン(Ethan Allen)にちなんで名付けられたもので、創業当初はアーリーアメリカン様式の家具を中心に展開していました。
現在では伝統的なスタイルにとどまらず幅広いテイストの家具を手がけていますが、今回お預かりしたチェアのようなクラシックなクイーンアン様式の椅子には、ブランドが長年培ってきた伝統的な木工技術が随所に感じられます。
クイーンアン様式は18世紀のイギリスで生まれたデザイン様式で、なだらかに湾曲する猫脚や、背もたれ中央に配された縦長のスプラット(透かし板)が特徴とされています。
イーセンアーレンのようなアメリカの家具ブランドも、こうしたヨーロッパの伝統様式を取り入れながら、アメリカらしい実用性を兼ね備えた家具づくりを続けてきました。
お預かり時の状態|座面生地の傷みと木部の塗装剥がれ
お預かりした際の状態を確認すると、座面のストライプ柄生地は経年による色あせや擦れが見られ、部分的に生地が破れている箇所もありました。
クッション材についても沈み込みが見られ、座り心地の面でも修理が必要な状態でした。
木部のフレームについては全体的に塗装の劣化が見られましたが、特に背もたれ中央部分は塗装のハゲが目立っており、木地が見えてしまっている状態でした。
座面生地の張り替えとクッションの修理
座面の張り替えには、シンコールの「トリロジー」T-9632(旧品番T-7039)という生地を使用しました。
赤を基調としたストライプに花柄をあしらった生地で、猫脚チェアのクラシックな雰囲気によく馴染みます。
あわせてクッション材もウレタンの交換とウェービングベルトの交換を行い、へたりのない安定した座り心地に仕上げています。
木部フレームの剥離塗装
木部については、まず古い塗装を全体的に剥離剤で剥がすところから作業を行いました。
特に傷みの目立っていた背もたれ中央部分だけでなく、フレーム全体の塗装を一度落とすことで、色ムラのない均一な仕上がりを目指しています。
木地を整えたのち再塗装を行い、最終的にウレタンコーティングで仕上げました。
剥離から再塗装、コーティングまでの工程を丁寧に踏むことで、部分的な塗り重ねでは出しにくい、フレーム全体としての統一感のある艶と色合いに仕上げています。
ウレタン塗装・ガラス塗装・オイル塗装の違いについて
木部の剥離塗装をする際には、仕上げに使う塗料の種類によって見た目や耐久性が大きく変わります。
ウレタン塗装は、ウレタン樹脂による塗膜を表面に作ることでツヤのある美しい仕上がりになり、汚れや水分にも強く、日常的なお手入れの手間が少ないのが特徴です。
今回のような椅子のフレームなど、日常的に手が触れる部分の再塗装によく用いられます。
一方でオイル塗装は、木材に浸透させて仕上げる塗装方法で、塗膜を作らないため木そのものの質感や手触りを楽しめますが、定期的なオイルの塗り足しといったメンテナンスが必要になります。
ガラス塗装仕上げは、ある程度木の質感も残しながら表面に塗膜を作り仕上げるような方法になります。
ウレタン塗装よりは塗膜が薄いので、表面の汚れや水分などに対する耐久性はウレタン塗装に比べて劣りますが、その分ある程度の木の質感なども残ります。
今回は表面の耐久性や見た目のバランスなども考慮した上でウレタン塗装を選択しています。
仕上がりについて
修理が完了したチェアは、座面が華やかなストライプ柄生地に生まれ変わり、木部フレームも剥離塗装によって塗装ハゲのない均一な艶を取り戻しました。
貝殻彫刻や猫脚といったイーセンアーレンらしいクラシックなディテールがより際立つ仕上がりとなり、ダイニングチェアとしても飾り椅子としても長く愛用していただける状態になっています。
まとめ
今回のイーセンアーレン猫脚チェアの修理は、座面生地の張り替えとクッションの詰め直し、木部フレームの剥離塗装という複数の作業を組み合わせた事例でした。
木部の再塗装では、ウレタン塗装・オイル塗装・ガラス塗装それぞれに異なる特徴があるため、家具の使用シーンに合わせて選ぶことが大切です。
生地だけ、木部だけといった部分的な修理でも椅子は蘇りますが、両方をあわせて手直しすることで、経年による全体のちぐはぐな印象を解消し、より統一感のある一脚に仕上げることができます。
クラシックな椅子だからこそ、生地と木部の両方を丁寧に手直しすることで、風合いを保ちながら長く使い続けていただけます。
使用した生地情報
布
トリロジー T-7039 ¥5300/m
- 国名
- 日本
- カラー
- レッド
- 素材
- PE55% CO45%
- 柄
- 柄物
- 生地幅
- 140㎝
- リピート幅
- 縦37.7㎝/横38㎝
- 価格帯
- ~6000円/m以下
- 価格
- ¥5300/m
- 機能性
- バックコーティング
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