2026.07.07

本革のダイニングチェア ひび割れやシミによる塗装修理

BEFORE

AFTER

修理内容

種類
ダイニングチェア
施工方法
本革のクリーニングや塗装
修理工賃
¥30000〜¥60000
お預かり期間
4週間
配送方法
自社便
依頼地域
東京都世田谷区
修理内容

お客様のご相談内容

今回は世田谷区にお住まいのお客様より、ダイニングチェア2脚の修理のご依頼をいただきました。

 

25年間大切に使い続けてこられた椅子で、フレームのデザインはとてもシンプルで美しく、木部の脚も細身でエレガントな仕上がりのものでした。

座面と背もたれには本革が張られており、長年の使用でその表面に深刻な劣化が進んでいる状態でした。

お客様からは「気に入って使い続けてきた椅子なので、できれば買い替えずに直して使いたい」というご要望をいただき、状態を詳しく拝見させていただいた上でお見積もりをさせていただきました。

お預かり時の状態

写真からもお分かりいただけるかと思いますが、お預かりした時点での椅子の状態は、25年という使用年数を考えると当然とも言える劣化が随所に見られました。

まず目立ったのが、座面から背もたれにかけての表面の色ムラです。

もともとはアイボリー系の単色だったと思われるのですが、経年により部分的に色が抜けたようになり、まだら状のシミのような跡が背もたれ上部を中心に広がっていました。

さらに触ってみると、革表面のコーティング層自体が硬化し、細かいひび割れが全体に発生していることが確認できました。

本革は、座面や背もたれなど摩擦が起きやすい部分から劣化が進みやすく、日々の使用による摩擦や乾燥が重なることで、表面にひび割れが生じてきます。

今回の椅子も、座る際に体重がかかり摩擦を受けやすい座面や、背中が触れる背もたれの部分を中心に、細かなクラックが多数見られ、革全体もかなり傷んだ状態になっていました。

修理方針の検討

状態を確認した結果、今回は革自体を新しいものに張り替える「張り替え修理」ではなく、表面の塗装(コーティング)を修理する方針でお客様にご提案させていただきました。

理由としては、下地となっている本革自体はまだしっかりとした強度としなやかさを保っており、劣化していたのは主に表面のコーティング層だったためです。

塗装による修理であれば、張り替えに比べてコストを抑えられるというメリットもあり、お客様にもご納得いただいた上で作業を進めさせていただきました。

作業内容

まず最初に行ったのが、既存の塗装(コーティング層)の剥離作業です。長年蓄積した汚れやひび割れた塗膜を、専用の薬剤と道具を使って丁寧に剥がしていきます。

この工程は今回の修理の中でも特に手間のかかる作業でした。

座面の縫い目周辺や背もたれの縁取り部分など、細かい箇所まで気を抜かずに剥離作業を進める必要がありました。

塗装を剥離したあとは、下地となる革の状態を再度チェックします。

破れや大きな損傷がないことを確認したうえで、下地処理を行い、表面を整えていきます。

この下地処理の丁寧さが、最終的な仕上がりの美しさに直結するため、時間をかけて慎重に進めました。

下地が整ったら、いよいよ再塗装の工程に入ります。

お客様のご要望や元の椅子の色味を考慮し、アイボリー系の色でムラなく均一に仕上がるよう、複数回に分けて塗料を重ねていきました。一度に厚く塗ってしまうと乾燥ムラやひび割れの原因になるため、薄く重ね塗りをしながら、都度乾燥させる工程を繰り返しています。

仕上がりについて

すべての工程を終えた椅子は、色ムラやひび割れが解消されました。

座面と背もたれの色味も左右の椅子でしっかりと揃えることができ、2脚並べたときの統一感も申し分ない仕上がりになったと思います。

木部フレームの落ち着いた色合いと、リフレッシュされたアイボリーの本革のコントラストも美しく仕上がりました。

お客様の反応

納品時には、お客様より「25年使ったとは思えないほど綺麗に仕上がってて嬉しい」というお言葉をいただきました。

修理を担当した側としても、このお言葉を聞いて大変やりがいを感じる案件でした。

長年愛用してきた家具には、単なる「モノ」以上の思い入れがあるものです。

今回のように、買い替えではなく修理という選択肢によって、その思い入れのある椅子を今後も長く使い続けていただけることは、私たちにとっても大きな喜びです。

まとめ

今回の事例は、本革張りの椅子の表面塗装が劣化した状態に対して、張り替えではなく塗装による修理を行ったケースです。

ひび割れや色ムラが目立つ状態でも、下地の革自体がしっかりしていれば塗装修理によって新品同様の見た目に近づけることが可能です。

手間のかかる作業ではありますが、その分コストを抑えながら愛着のある家具を長く使い続けていただけるのが、この修理方法の大きな魅力だと感じています。

椅子やソファの本革部分の劣化でお悩みの方は、張り替えや塗装修理など状況に合わせて修理方法を選んでみては如何でしょうか。

お客様の声
すごく綺麗になり甦りました。25年使っているとは思えない戻りでした!

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