2026.02.25
2人掛けファブリックソファ:生地の張り替え事例とウレタン交換修理・脚の高さ調整
修理内容
- 種類
- ソファ
- 施工方法
- バネやクッションの修理生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥150000〜¥200000
- お預かり期間
- 4週間
- 配送方法
- 自社便
- 依頼地域
- 東京都大田区
- 修理内容
-
- はじめに:ソファの寿命と生活様式の変化への対応
ソファや椅子は、家庭内の家具において最も肌に触れる機会が多く、使用頻度も高いツールの一つです。
毎日のように人の体重を支え、時には長時間にわたって負荷がかかり続けることで、表面の生地だけでなく内部のクッション材なども確実に劣化していきます。
今回お預かりした2人掛けソファは、長年の使用によってウレタンクションのほか、それを支えるエラスベルトなどの土台などの劣化も見られる状態でした。
ソファや椅子を張り替えたり修理することで、新しく生地の素材感を変えたり、機能を追加したりアップデートしたりなど、単に生地を張り替えるだけでなく機能性もプラスすることでより今までよりも快適に使っていただけます。
本事例では、生地の張り替えに加え、内部構造(ウェービングベルト、ウレタンフォーム)の交換による座り心地の改善、そして「ソファに座って食事をする」という目的に合わせた脚の交換と高さ調節を行いました。
- 張り替え前のソファの状態
作業前のソファ状態を確認すると、以下の3つの主要な課題が浮き彫りになりました。
生地の摩耗と見た目
元の生地は淡いベージュ系のファブリックでしたが、長年の使用により全体的に擦れが生じ、汚れやシミが表面に付き取り除くことが難しい箇所も見受けられました。特にアーム部分や座面の前面など、身体が頻繁に接触する部分の傷みが顕著でした。
内部クッション材(ウレタン)のへたり
座面のクッション性はかなりなくなっていて、座った際にお尻がかなり下がってしまう状態だったので、腰にもあまり良い状態とは言えません。これは、ウレタンフォームの内部気泡が長期間の荷重によって潰れ、反発力を失う「ヘタリ」が原因です。
一度弾力を失ったウレタンは、表面の生地を新しくするだけでは解決できず、中材そのものの修理や交換が必要となります。
支持構造(ウェービングベルト)
ソファの底面で重さを支えるウェービングベルトは、ウレタンクッションを更に下から支える物になります。
ゴムを編み込んだ強い帯状のベルトですが、これも経年により伸びきっていました。ベルトが弛むと、その上のウレタンを支えられなくなり、座面全体が沈み込む現象を引き起こします。
ウレタンクッションがいくら新しくても、このウェービングベルト(エラスベルト)が機能を果たしていないと座面は下へ下へと沈んでしまいます。
- 内部構造の修理
見た目の美しさを整える前に、まずは「座る道具」としての機能を直す作業を行いました。
3.1 ウェービングベルトの全交換
古いベルトをすべて取り除き、木枠の状態に戻した上で、新しいウェービングベルトを張り込みました。
この際、手作業によるテンションの調整が重要になります。
ただ強く張れば良いわけではなく、座った際の適度な「しなり」を残しつつ、ウレタンを安定して支えるだけの張力を均一に持たせる必要があります。
今回、縦横に網目状に張り巡らされた新しいベルトにより、強固な基礎構造が復活しました。
3.2 ウレタンクッションの交換
次に、座面と背もたれのウレタンフォームを交換しました。
ソファはテーブルとセットで高さを考え、ソファに座り食事をされるということでしたので、立ち座りの動作がスムーズに行えるよう考慮し少し硬めのウレタンクッションへと変更しました。沈み込みすぎないしっかりとした座り心地を意識しました。
これにより、柔らかいクッションを使って座り毎日食事をするよりも、身体への負担が軽減されると思います。
- 機能拡張:脚の交換による「差尺」
そのほか、ソファを支える4本の脚も交換し高さを調整しました。
4.1 キャスターから木製固定脚への変更
元々は移動の利便性を考慮した低いキャスター脚が装着されていましたが、食事の場において、ストッパーの無いキャスター付きのソファは、体重移動によって機体が動いてしまうこともあるため、安定性に欠けるという側面があります。そこで、今回は安定感のある木製脚へと変更しました。
4.2 7〜8cmの高さ変更がもたらす意味
現在お使いのテーブルと、元のソファの座面高には、食事をするにはあまり快適では無いと感じる差(差尺)があった様です。
一般的に、テーブルの高さと椅子の座面高の差は、体格や座高などにもより変わり個人差はありますが27〜30cm程度が理想とされています。しかし張り替え前の元の状態では食事をするのには低すぎるという状態だったようで、これを解消するため、現状よりも7〜8cm長い脚を選び、取り付け位置の強度補強を行いながら換装しました。
この数センチの調整により、食事をテーブルでする際のダイニングソファとしての機能性をアップグレードしました。
テーブルとの高さや、部屋の広さに対するソファの幅や奥行きなどは、お引越しや模様替えの時、または椅子やソファの買い替えの時に考える方も少なく無いのではないでしょうか。
- サンゲツ「UP5692 フォルティエラ」
そしてソファ生地の張り替えですが
今回選んだ生地は、サンゲツの椅子張り生地「フォルティエラ(UP5692)」です。
5.1 生地特性
フォルティエラは、複数の異なる色糸を織り交ぜることで、単色では表現できない表情と奥行きを持つファブリックです。今回採用したオレンジ色のカラーリングは、空間を明るく彩るだけでなく、織りによる微細な陰影が高級感を演出します。
- 施工プロセス
まずは、ソファをパーツ毎に分解し、生地を剥がした後に、フレームや剥がした生地を元に型取りを行います。
その後は生地を裁断し、縫製作業を進めます。
生地の縫製が終わると張り込みの工程です。
- ソファの再生がもたらす新しい日常
完成したソファは、以前の面影を残しつつも、全く新しい表情と機能を手に入れました。
鮮やかなオレンジの色彩は、お部屋のアイコンとしての役割も果たします。
また、新しいウェービングベルトとウレタンによって蘇った弾力と新しく交換した木製の脚によって、「食事の時間をより快適にしたい」という希望を具現化できました。
椅子やソファの張り替えは、古いものを大切にするということの他、現在の生活スタイルに合わせて今回のように足を交換して高さを変えたり、生地の色を変えたり素材感を変えたりと張り替え前とは違う機能や雰囲気を持たせることが可能です。一台のソファが持つポテンシャルを最大限に引き出し、新たな10年、20年を共に歩めるパートナーへと生まれ変わらせることができました。
- お客様の声
- 希望通りの仕上げで大変満足です。有難う御座いまいます。
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