2026.01.26
「HUKLA(フクラ)」のラウンジチェア、GMHH412の本革での張り替え修理
修理内容
- メーカー名
-
HUKLA/フクラ
- メーカ紹介
-
高級家具ブランドとして知る人も多いHUKLA(フクラ)。HUKLAは、復元力の高い特殊なウレタンフォームを日本ではじめてソファに取り入れたことでも有名です。オーダーシステムや保証サービスが手厚いのも特徴で、質のよい家具を長く使う喜びを味わえます。
- モデル名
- GMHH412
- 種類
- パーソナルチェア
- 施工方法
- 生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥90000〜¥120000
- お預かり期間
- 4週間
- 配送方法
- 家財宅急便
- 依頼地域
- 千葉県松戸市
- 修理内容
-
傷んでしまったお気に入りのソファや椅子を、次の数十年を共に過ごすためのパートナーへと再生させる。
今回は、ドイツのクラフトマンシップを受け継ぐ日本を代表する家具ブランド**「HUKLA(フクラ)」**のラウンジチェア、GMHH412の張り替え事例をご紹介します。
長年愛用されたソファや椅子は、座り心地が体に馴染んでいる分、表面の劣化が進むと「買い替えるべきか、直すべきか」と悩まれる方も多いでしょう。
しかし、フクラのような質の高いフレームを持つ椅子は、張り替えることで新品以上の愛着と、現代のライフスタイルに合わせて生地に機能性を持たせることも出来ます。
「HUKLA(フクラ)」とは
まず、今回お預かりしたチェアのブランドである「HUKLA(フクラ)」について触れておきましょう。
日本フクラは、1973年にドイツのソファメーカーであるフクラ社と、日本のウレタン技術の先駆者であるイノアックコーポレーションとの合弁で設立されました。
ドイツの「椅子は人間工学に基づくべき」という合理的な設計思想と、日本の熟練した職人による繊細な手仕事を融合させた、世界基準の家具作りを続けています。
フクラの最大の特徴は、**「座り心地の科学」**にあります。単に柔らかいだけでなく、体圧を分散し、長時間座っても疲れにくい多層構造のウレタンフォームは、同社の真骨頂です。今回張り替えを行ったGMHH412も、その堅牢なフレームと計算されたクッション性が魅力の一脚です。
チェアの役割を知る:ラウンジチェアとパーソナルチェアの違い
家具選びにおいて「チェア」という言葉は広義ですが、今回のような「ラウンジチェア」には明確な特性があります。
ラウンジチェアの特性
ラウンジチェアは、ダイニングチェアとは異なり、食事や作業のためではなく**「くつろぎ(リラックス)」**を目的として設計されています。
- 座面が低く、後傾している: 重心を低く保つことで、体全体を預けられるようになっています。
- ゆったりとしたサイズ感: 読書をしたり、音楽を聴いたりする際に、窮屈さを感じさせない余裕があります。
パーソナルチェアとリクライニングチェア
よく混同されるのがパーソナルチェアやリクライニングチェアです。
- パーソナルチェア: 文字通り「個人のための特等席」。一人で過ごす時間を贅沢にするための椅子です。
- リクライニングチェア: 背もたれが可動し、寝姿勢に近い角度まで調整できるもの。機能性を重視するため、内部構造が複雑になります。
GMHH412は、高い背もたれ(ハイバック)が頭部まで支えてくれるため、ラウンジチェアの中でも特に「パーソナルな没入感」が高いモデルといえます。
張り替え前の状態と素材の特性
張り替え前のGMHH412は、ベージュ系のスムースレザーで仕上げられていました。
スムースレザーの魅力
スムースレザー(シボが少なく、表面が滑らかな革)は、モダンなデザインをより引き立て、洗練された印象を与えます。
1.椅子やソファを引き立てる
スムースレザーの特徴の一つは、表面のフラットさです。 表面に凹凸がない分モダンなデザインの家具に用いると、フォルムの美しさが際立ちます。
また、余計なテクスチャがない分、空間をすっきりと見せ、都会的で洗練された印象を与えます。
2.滑らかな手触り
「革の質感」をダイレクトに感じられるのがスムースレザーの特徴です。 型押し加工を抑えているため、革が持つ柔らかさや、質感が感じられます。
- 高級感の演出: 高級車のシートやハイブランドのバッグに多く採用されるのは、この「触れた瞬間の上質さ」があるからです。
- 肌なじみの良さ: 凹凸が少ない分、肌に触れる面積が均一で、座った時に優しく包み込まれるような感触を得られます。
3.日常的な「表面の清掃」がスムーズ
メンテナンスの面でも、スムースレザー特有のメリットがあります。 シボ(溝)がないということは、その隙間に**「ホコリや微細なゴミが溜まりにくい」**ということにも繋がります。
- 拭き掃除のしやすさ: 日常的なお手入れは、顔料での塗装がされている革であれば、柔らかい布でサッと表面を拭くだけでも構いません。溝に入り込んだ汚れを掻き出す必要がありません。それにより、空気中にある微細な水分が革に溜まり加水分解を起こす事を防ぎます。
- 均一な経年変化: 表面が平滑なため、染料を使って色つけされたフルアニリンやセミアニリンレザーなど、クリームなどのケア剤をムラなく塗り広げやすく、全体を均一に美しく保ちやすいという特徴があります。
「汚れを目立たせない」ためのカラーチェンジ
今回、お客様からは**「今後、汚れや黒ずみをあまり目立たせたくない」というご要望をいただきました。そこで、素材感はこれまでの雰囲気を崩さないスムースレザーを維持しつつ、色味を変える「ダークグレーへのカラーチェンジ」**です。
なぜダークグレーなのか?
- 視覚的なメンテナンス性: ライトベージュに比べ、皮脂による変色や微細な擦れが目立ちにくいのがメリットです。
- 空間の引き締め効果: 比較的色々な雰囲気の空間にマッチし、色の汎用性も高く、モダンな印象を与えます。
張り替えという選択がもたらす「サステナビリティ」
現代において、椅子やソファを使い捨てるのではなく「直して使う」ことは、節約以上の価値もあるかと思います。
また、カラーチェンジをしたりすることで、お部屋のリフレッシュ効果ももたらします。
長年使い慣れた座り心地はそのままに、視覚的には新品を手に入れた時のときめきを味わえる。
これこそが張り替えの醍醐味だと思います。
永くお使いいただくためのアドバイス
新しく生まれ変わったダークグレーのスムースレザー。これを美しく保つためには、日頃の簡単なケアも大切です。
- 乾拭き: 週に一度程度、柔らかい布で軽くホコリを落としてください。
- レザークリーナー&クリーム: 数ヶ月に一度、専用のクリームで保湿を行うことで、革の柔軟性を保ち、ひび割れを防ぎます。
(染料系の本革の場合に推奨いたします) - 直射日光を避ける: 革は熱や紫外線にも弱いため、窓際から少し離すか、カーテンで遮光することで、色あせや乾燥を抑えることができます。本革素材に限った話ではありませんが、日の当たりすぎない風通しの良い場所への設置をお勧めいたします。
まとめ
松戸市のお客様からご依頼いただいた、フクラのラウンジチェアGMHH412の張り替え。 「愛着のある椅子を、より使いやすく、より美しく」。その想いに応えるべく、ダークグレーのスムースレザーで仕上げた一脚は、これからもお客様の時間をサポートしてもらえると嬉しいです。
フクラの家具に限らず、海外ブランドやヴィンテージチェアなど、「座り心地は気に入っているけれど、見た目が……」「座り心地を戻したい」など修理や張り替えを検討されている場合は、お気軽にお問い合わせください。
- お客様の声
- 大変綺麗になって買った時の思い出が蘇ってきました。チェアーズさんに頼んでよかったです。
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