2025.10.27
ケユカ(KEYUCA)のハイバックダイニングチェア カバーの張り替えとクッションヘタリ修理
修理内容
- メーカー名
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ケユカ
- メーカ紹介
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ショッピングモールや商業施設に実店舗を構え、オンラインショップも展開するケユカは、シンプルでおしゃれなデザインの雑貨や家具を取り揃える話題のお店です。
木のぬくもりを感じられる高品質な家具は、どんなイメージにも合わせやすく長く愛用できる商品ばかりです。
- 種類
- ダイニングチェア
- 施工方法
- バネやクッションの修理生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥30000〜¥60000
- 配送方法
- 自社便
- 依頼地域
- 東京都中野区
- 修理内容
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東京都中野区のお客様より、ケユカのハイバックのダイニングチェアをお預かりし、カバーリングチェアの張り替え修理をご依頼いただきました。
ケユカの椅子はシンプルでインテリアに馴染みやすく、デザイン性と実用性を両立した人気家具ブランドです。
椅子やソファは長年使い続けることで座面の沈みや布地の汚れが目立ち始めることがあります。今回は、椅子のカバーの張り替えの他、外観の奇麗さだけでなく「座り心地の回復」にも重点を置いた修理を行いました。
■ 張り替え前の状態:座面が沈み込むように凹んだ4脚
ご依頼時の状態は、座面の沈み込みがかなり進んでいました。
これの原因は主に、座面のウレタンクッションを下支えする、椅子の木部フレームに張られたウェービングベルト(座面を支えるゴム状の帯)が伸びきってしまったことが原因でした。ウェービングベルトが緩むと、ウレタンクッションも土台の無いような状態になってしまう為、底に沈んでいってしまいます。
幾らウレタンクッションが新しくても、それを支えるスプリングやベルトなどが無くては意味がありません。
その為、ウェービングベルトやスプリングなどの椅子の土台となる部分も重要です。
見た目にも中央部分がかなり窪んでおり、座るとどんどんお尻が下に落ちて行ってしまうような状態です。
さらに、張り地も長年の使用による摩耗と黒ずみが目立ち、明るいベージュ系の生地ということもあり汚れが際立っていました。椅子の生地はカバーリングの仕様で、マジックテープで木枠に留めるタイプのカバーです。
今回は、ウレタンクッションやベルト、そしてカバーの生地と全体的にリフレッシュさせて頂きました。
■ 修理内容:ベルト・ウレタン・張地すべてを新しく
今回の修理内容は以下の3工程です。
- カバーリング生地の張り替え
- 座面ベルトの交換
- ウレタン(クッション材)の交換
【1】カバーリング生地の張り替え
今回選んでいただいた生地は、シンコール「T9221 ペシペッシュ」。
マットなブラウンの生地で、以前のベージュよりも汚れが目立ちにくく、空間を落ち着いた印象に引き締めてくれます。ペシペッシュは、ほどよい厚みと柔らかさのあるファブリックで、価格も求めやすい価格で、細かなヘリンボーンの織り目があり、ナチュラルな印象を作れる生地の一つです。
【2】座面のベルト交換
内部構造を分解すると、ウェービングベルトが完全に緩んでいました。
新品時のベルトはしっかりとしたテンションで張られていますが、年月が経つとゴム素材の物なので、やがて伸びてしまい、座面全体が沈み込んでしまいます。今回の作業では、古いベルトをすべて取り外し、
新しいベルトを1脚ごとに張り直しました。
ベルトの張り具合は座り心地を左右するため、テンションを均一に保ちながら張っていきます。■ 張り替え後の印象:落ち着きと上質さを備えたダークトーンへ
張り替え後のカバーリングチェアは、全体が落ち着いたブラウン系へと変わりました。
張替え前との印象の違いは、ベージュからブラウンなので落ち着いてシックな印象に変わったかと思います。新しい生地というのもありますが、全体的に引き締まってモダンな印象です。
写真で見ても分かる通り、座面の張りが戻り、
座った際の沈み込みがなくなり、しっかりと支えてくれる安定感があります。■ 張り替えで得られた改善点
- 座り心地の再生
ベルトとウレタンの交換により、新品同様の弾力が戻ります。
腰が沈まない快適な姿勢を保てるようになりました。
元々その様なデザインでない限り、お尻が沈んでしまうと、ソファも同じですが
腰や首に負担も掛かってしまうので、やはり座面の状態は重要かと思います。
- デザインのリフレッシュ
色や素材を変えることで、空間全体の印象も変わります。
今回は落ち着いたブラウンを選び、より上質で大人っぽい雰囲気に。 - コスト面でのメリット
製品にもよりますが、新しい椅子を4脚買い替えるよりも、張り替えの方が費用を抑えられるケースも多くあります。
■ メンテナンスの豆知識:布張りチェアを長く使うために
布張りチェアは、素材の性質上どうしても経年変化が起きますが、
日頃のちょっとしたメンテナンスで寿命を延ばすことができます。- 定期的にホコリなどを払い取ってあげる
- 水分をこぼした際はすぐに乾いた布で吸い取る
- 座る位置を一定にしすぎない(同じ箇所ばかりへたるのを防ぐ)
- 直射日光を避ける(退色や硬化の予防)
今回のように数年ごとに張り替え・メンテナンスを行うことで、
椅子やソファの寿命も少しでも長引かせることが出来るかと思います。また、張り替えの際には撥水や防汚可能のされている生地を選ぶなどすると、メンテナンスの面でも効果的です。
■ 張り替えのまとめ:
今回のカバーリングチェアのように、
見た目にはかなり傷んでしまったような椅子やソファも、座面の凹みやウレタンクッションのヘタリを直したり、そして生地を張り替えて新しくして気分をリフレッシュしたりと
新しい生地などを選ぶ楽しさもあります。
椅子やソファの張り替えを、単なる修理ではなく部屋のイメージを変える為の手段や、リノベーションの一つとして進めたりすると、また違った視点で張替えを考えて頂けると思います。
豊富な生地のサンプルの中からご自身のイメージに合った生地を選んで、素材感を変えたりと楽しんでみては如何でしょうか?
- お客様の声
- 座り心地が戻りました。新品同様です。
使用した生地情報
布
ペシペッシュ T-7324 ¥3300/m
