2024.10.29
2シーター本革ソファーの張り替えとクッション修理
修理内容
- モデル名
- 不明
- 種類
- ソファ
- 施工方法
- バネやクッションの修理生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥150000〜¥200000
- お預かり期間
- 4週間
- 配送方法
- 自社便
- 依頼地域
- 東京都中央区
- 修理内容
-
2シーター3人掛けのレザーソファーをお預かりさせて頂きました。
真っ赤な存在感のある本革張りのソファーですが、経年で黒ずみや擦れ傷などが多くなってきたため、張り替え修理のご相談を頂きました。
張り替えに使用する革は顔料での仕上げがされている、ハイクラスという革になります。
椅子張り用の革を選ぶ際には、大きく分けると顔料での色付けがされている革と、染料で色付けされている革があります。
本革はもともと牛や豚などの動物の皮を加工し、ハンドバックや椅子やソファーなどの製品に使う為に、なめしの工程などを経て革というものに変化していきます。
その為、もともと白や黒やブルーなどの色が付いていたわけでは無いのは、ご存知かと思います。
その製品にする過程で色付けをするのですが、その色付けや染色の方法に顔料を使うか、染料を使うか、もしくは両方使うかという選択肢があります。
顔料の場合と染料で色付けされた場合と、その2つの何が違うかと言うと、それぞれの工法にメリットとデメリットがあります。
まずが顔料で色付けされた革ですが、この顔料はアクリルベースのものやウレタンベースの物がありますが、ほとんどはウレタン塗料が使われている事が多いのかと思います。
顔料は、革の上に塗料を「塗る」という事になるのですが、それによって元々動物が生きている間に付けた傷などを平坦にしてくれたりするので、顔料での仕上げの革は表面を均一に仕上げる事が出来ます。
色ムラが無かったり、傷も少なかったり、色々なカラーバリエーションがあったりするのが特徴です。
また、表面がウレタン塗料によってコーティングされているので、染料での仕上げの革に比べて、ちょっとした引っ掻きに強かったり、紫外線による色ムラなどにも強かったりします。
そして革表面から水分を吸い込みずらい為、輪染みになりにくかったりというメリットもあります。
ですので、家具用の革として使われる革は割合としては、顔料での仕上げがされている革が多いと思います。
その反面、染料のみで仕上げられた革に比べて、エイジングを楽しむといったことは難しい様な革になります。
そして染料だけで仕上げられた革や、染料と顔料を使った革ですが、顔料のみで仕上げられた革に比べて表面に柔らかさや風合いが感じられ、より革らしい革と言えるかもしれません。
その反面、革に染料を染み込ませて色付けし、顔料レザーに比べると表面のコーティングも強くないので、カラーバリエーションが少なかったり、引っ掻きなどに弱かったり、紫外線で変色などを起こしやすかったりとよりデリケートな一面を持っていますので、メンテナンスには気を使ってあげる事が必要です。
革の風合いを求めるのであれば断然に染料系のアニリンレザーなどをお勧め致します。
今回張り替えさせて頂いた革は顔料での仕上げがされた革になり、全体に色の均一感をあり、傷や黒ずみも無くなりスッキリした印象で仕上がりました。