チーク材のフレームの椅子を修理させていただきました。
長年つかったダイニングチェアですが、座面のカバー生地が薄汚れてしまっているのと、座板が割れてしまっていて座ると今にも板が割れてしまいそうな状態だということで、生地の張り替えに加えてウレタンクッションと座板も交換させていただきました。

普段椅子を使われているのは、お母さまということで座りごこちも重視し、ウレタンクッションの交換に関してはお好みの硬さもお伺いし交換させて頂きましたが、現状のウレタンクッションは少し厚みが足りない状態だったので、交換時には厚みを3㎝程プラスし下層には硬めのチップウレタン、上層には柔らかめのスラブウレタン等を貼り合わせ仕上げをさせて頂きました。
そうすることで、柔らかすぎず硬すぎずというバランスを保って使っていただける仕様に変更しました。

そして、お預かりさせていただいた6脚の内何脚かはクッション下を支える座板にひびが入ってしまったり割れていたりとするものもありましたので、座板も交換させていただきもう一度使っていただける状態に修理させて頂き、座面のカバー生地も新しいものに張り替えさせて頂いたので、修理前に比べて椅子も生まれかったのではないでしょうか。

フレームにはチーク材が使われていて、フレーム自体には問題がないので張り替えや修理をさせていただいて今後も長くこの椅子を愛用していただけると嬉しいです。

この度はご依頼いただきまして、大変有難う御座いました。

（チーク材）

世界3大銘木と呼ばれる木材です。
現在は東南アジア地方を主な生産地としていてタールが多く含まれているために、表面にはワックス状の成分が出ていて光沢もあります。

伸縮性も小さく割れずらく、反りも出ずに硬く強い素材と言われています。
そして油分を多く含むため、シロアリなどの害虫からも木を守ってくれるような素材で、もともとは建材として使用されていたようですが、腐食や水分にも強いという特性を活かして造船用の木材としての価値も見出されたようです。

反りも少なく、耐水性に優れているため輪染みが出来にくいなどの理由からも、椅子だけでなくテーブルなどの家具にも使うメリットは大きい木材かと思います。