2026.05.28

Natuzzi(ナツッジ)リクライニングソファ:座面張り替え・ウレタン修理・ウェビングベルト交換

BEFORE

AFTER

修理内容

メーカー名

Natuzzi Italia/ナツッジイタリア

WEBサイト→

メーカ紹介

ナツッジイタリアの製品は、100%イタリア製にこだわりを持ち、製作の工程の全てがイタリア国内にある工場で行われます。1959年にターラントで誕生してから現在まで、職人たちの情熱は変わりません。アイディアを形にするノウハウ、革の裁断、木材の加工技術、ウレタンの成型など、細かなディティールにわたってこだわり、完璧な商品を完成させます。

種類
ソファ
施工方法
バネやクッションの修理部分張り替え
修理工賃
¥90000〜¥120000
お預かり期間
4週間
配送方法
自社便
依頼地域
東京都杉並区
修理内容

1. はじめに:イタリアの至宝「Natuzzi(ナツッジ)」ソファの魅力と経年変化

世界中で愛されるイタリアの家具ブランド「Natuzzi(ナツッジ)」。
ベーシックで飽きのこないデザイン性と、身体を包み込むような上質な座り心地は、厳選された革と設計された内部構造によって生み出されています。
特にリクライニング機能を備えたモデルは、リビングでのリラックスタイムを最高のものにしてくれる逸品です。

しかし、どれほど素晴らしいソファであっても、毎日の暮らしの中で使用し続けることで、少しずつ経年変化や摩耗が蓄積されていきます。

特に座面は、着座時の体重や摩擦が最も集中する場所であるため、表面の革の擦れ、色剥げ、さらには内部クッションのヘタリといった症状が真っ先に現れやすい傾向にあります。

「お気に入りのソファだからこそ、長く使い続けたい。けれど、全体を張り替えるとなると費用が大きく膨らんでしまう……」そのようなお悩みを解決するのが、「部分的な張り替え」です。

2. お預かり時の状態

今回ご依頼いただいたのは、杉並区のお客様よりお預かりした、上品なナッツベージュカラー(優しく気品のあるアイボリー・ベージュ系)の2人掛け本革リクライニングソファです。

施工前のお写真からも分かるように、以下の3つの劣化がございました。

① 座面の革表面の摩耗と擦れ

ソファの外側などに比べ、座面の表面に、革特有のシワに沿った擦れや黒ずみ、細かな傷が見られました。

② ウレタンクッションのヘタリ(ボリュームの低下)

長年の着座によって、ウレタンクッションが全体的に押し潰され、本来のふっくらとした立体感が失われていました。

特に中央や手前側が沈み込んでしまい、表面の革に深い余分なシワが寄る原因となっていました。

これは座り心地が悪くなってしまう他、人によっては腰への負担にも繋がります。

③ ウェービングベルトの経年劣化

ソファの座面の底部でクッションを受け止める「ウェービングベルト(衝撃吸収材)」が、長年の荷重によって伸びきってしまい、本来の弾性を失っていました。

ベルトが緩むと、いくら上に新しいウレタンを補充したり交換したりしても、座ったときにはウレタンを支えているベルト自体が伸びてしまっているため根本的な解決にはなりません。

3. 部分張り替えにおける「色」と「質感」

今回の修理において、「部分張り替えをいかに自然に仕上げるか」という点も大事だと考えています。

部分張り替えとは、ソファ全体の革をすべて新品に交換するのではなく、傷んだ座面などのパーツのみを、新しい革などで張り替える方法です。

全体の生地を張り替えるに比べて、コストを抑えられるという大きなメリットがある一方で、張り替えない箇所と張り替えた箇所で違う生地や革を使うケースも多く、その仕上がりに差異が生まれてしまう場合もあるのが懸念点です。

本革のケースでいうと、ブランドやメーカーからの革を取り寄せることは難しく、そのため弊社サンプルの中から今の革の色やシボ感に近しいものを選び張り替えを行います。

張り替える箇所と張り替えない箇所に、革の質感や色味の差異ができる限り出ないよう、注意を払ってい革を選びます。

状況やご希望によってはオーダーでの革の製作を行い張り替えなどを行うケースもあります。

今回のナッツベージュというお色味は、わずかな黄味や赤味、グレーの配合によって印象がガラリと変わるカラーです。

既存の背もたれや肘掛けの色味を確認し、新しい革に最適なものを選択しました。

さらに、革表面の「シボ(凹凸感)」や艶の具合(マット感)も、既存のパーツと美しく馴染むように意識しています。

4. 修理工程(施工内容のプロセス)

ソファの張り替えにあたり、以下の工程を一つひとつ実施いたしました。

  • 分解・型取り: ソファを丁寧に分解し、リクライニング機構に負荷をかけないよう注意しながら、傷んだ座面パーツを解体して新しい革のための型取りを行います。

  • ウェビングベルトの交換: ソファ内部の伸びきって緩んでいた古いウェビングベルトをすべて取り外しました。
    新しく高耐久のウェビングベルトを、適切なテンション(張力)を掛けながら均一に張り、底付き感のない土台を再構築しました。

  • ウレタンクッションの修理:
    ヘタってしまっていたウレタンクッションに対して、ウレタンを積層補強しました。
    これにより、ふっくらとした山なりのボリューム感を復元しています。

  • 裁断・縫製・張り込み:
    新しい本革を型通りに裁断し、ミシンで縫製。最適な具合で張り込みを行いました。

5. 仕上がり

張り替えた座面と張り替えをしなかった他の部分との色や質感の差異というのはかなり抑えられたかと思います。

座面だけが擦れてしまっている。
背もたれと肘掛けだけ痛んでしまった。

などなど、部分的な張り替えも状況によってはメリットのある張り替え方法かと思います。

◆ ボリューム感の復元

座面クッションがしっかりと中央に向かってふっくらと盛り上がり、適度なハリを取り戻してます。

内部のウェビングベルト交換とウレタン補充で、クッション性が蘇りました。
手前側に寄っていた不要なたるみジワも綺麗に解消されています。

6. まとめ:修理内容の比較

今回の修理内容をまとめます。

修理項目 修理前の状態(ビフォー) 修理後の仕上がり(アフター)
座面の本革 表面の擦れ、細かな傷、黒ずみや剥がれ。 同系の顔料レザーで部分張り替え。既存パーツと似寄の色味
クッション(ウレタン) 長年の荷重によるヘタリ。中央・手前の沈み込みと革のたるみ。 ウレタンクッションを積層補充し、ふっくらとした立体感と座り心地を復元。
内部ウェビングベルト 経年劣化によりベルトが伸びきり、弾性が低下。 ウェビングベルトへ全面交換。
ベルトの本数を増やし、強度を向上。

 

ソファは、適切なメンテナンスや修理を施すことで、10年、20年と世代を超えて使っていくことができます。

今回、最も負荷がかかる座面と内部のクッション・ベルトをリフレッシュしたため、これからまた長い期間、快適にリラックスタイムした時間を過ごしていただけると嬉しいです。

全面張り替えに比べて費用を抑えつつ、見た目の美しさと座り心地を復元。

同じような症状でお困りの際にはお気軽にお声がけください。

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