2026.02.13
アンティークの椅子 生地とウレタンクッションの破れ 張り替え修理
修理内容
- 種類
- ダイニングチェア
- 施工方法
- バネやクッションの修理生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥10000〜¥30000
- お預かり期間
- 3週間
- 配送方法
- 自社便
- 依頼地域
- 東京都目黒区
- 修理内容
-
お気に入りの椅子が、年月を経て座面が破れ、クッションがへたってしまう。
それは、その椅子がそれだけ家族の生活に寄り添い、愛用されてきた証拠でもあります。
今回、東京都目黒区のお客様よりご依頼いただいたのは、クラシックな趣のあるダイニングチェアになります。
長年使い込まれたことで、生地の破れだけでなく、内部のウレタンクッション材も寿命を迎えていました。
本記事では、この椅子がどのようにして再生されて座り心地を取り戻したのか、その工程と、今回張り替えに使ったシンコールの「ギダ」という布生地、そして椅子選びを楽しくする「柄の種類と特徴」について掘り下げてご紹介していきます。
1.修理前の状態:時が刻んだ「お疲れ様」のサイン
お預かりした椅子は、木枠が特徴的なクラシカルで素敵なデザインでした。
しかし、座る部分の方は、長年の摩擦によって生地が薄くなり、大きく裂けてしまっていました。
内部ウレタンの劣化(加水分解とヘタリ)
椅子生地の破れもさることながら、内部のウレタンクッションもかなり劣化した状態です。
ウレタンフォームは消耗品です。長年使用すると「ヘタリ」が生じ、反発力がなくなります。
さらに、古いウレタンは加水分解によって粉状になり、座るたびに椅子の裏側からポロポロと床に粉が落ちたり、底付き感(木枠に直接お尻が当たる感覚)が出てしまったりします。
この状態では、せっかくの椅子も「座る道具」としての機能を果たせません。
今回は「椅子の生地を張り替える」だけでなく、「座り心地も戻す」という作業も行いました。
2.職人の仕事
① 椅子の分解
まずは古い生地と、ボロボロになったウレタンをすべて剥がします。
木枠の状態も確認しながら、生地や裏側の不織布が留められているステープルという大きいホチキスの針のような物を一つ一つ取り外していきます。
② ウレタンクッションの交換
新しいクッション材には、密度の異なる複数のウレタンを組み合わせ
・下層:硬めのチップウレタンで底付きを防止
・上層:ソフトなウレタンを重ねる。
これにより、座った瞬間はふんわりと柔らかく、それでいて長時間座っても疲れにくいようなバランスで作ります。
3.シンコール「ギダ」
今回、お客様が選ばれたのは、国内メーカーのシンコール「ギダ」になります。
深みのある赤を基調とした、華やかなペイズリー柄です。
ペイズリー柄は、ボタニカル(植物)のモチーフが抽象化されたデザインで、その起源は古代ペルシャまで遡ると言われています。
- デザイン性: 曲線が多用されており、今回のような重厚感のある木製の椅子との相性も良いです。
仕上がった椅子を見ると、元の淡いグリーンの生地の時よりも、木枠の深いブラウンがより引き立ち、空間全体に高級感と温かみが生まれレました。
4.椅子生地選びを楽しくする「4つの代表的な柄」
張り替えを検討する際、最も悩ましく、かつ楽しいのが「生地選び」です。
ペイズリー以外にも、椅子の表情を劇的に変える代表的な柄を4つご紹介します。
① ダマスク柄(Damask)

【特徴】 植物や花、果物などをモチーフに、垂直・水平方向に左右対称に配置された紋章のような柄です。
【解説】 中世の織物技術から発展した格式高いデザインです。
シルクのような光沢を持つものが多く、ダイニングをフォーマルで豪華な印象にしたい場合に最適です。
クラシックなアンティーク家具との相性は抜群です。
② ストライプ柄(Stripe)

【特徴】 直線のラインが並ぶ、シンプルかつ普遍的なデザイン。
【解説】 縦縞は天井を高く見せ、空間をシャープに引き締める効果があります。太いストライプならカジュアルでモダンに、細いピンストライプなら上品な英国調に仕上がります。
北欧家具や和モダンな空間にも馴染みやすい万能選手です。
③ ゴブラン・花柄(Floral / Gobelin)

【特徴】 複数の色糸を使い、絵画のように繊細に織り上げられた柄。
【解説】 ゴブラン織りは厚手で耐久性が高く、椅子の張り替えには非常に適しています。
バラやブーケなどの花柄は、部屋を一気に明るく、優雅な印象に変えてくれます。
カントリースタイルやシャビーシックなインテリアを好む方に人気です。
④ 幾何学柄(Geometric)

【特徴】 円、四角、三角、ダイヤ型などが規則的に並んだ抽象的なデザイン。
【解説】 ミッドセンチュリー(1950年代前後)のスタイルや、現代的なモダンインテリアにマッチします。
個性的でアートのような椅子に仕上げたい場合におすすめです。
色使いによって、ポップにもクールにも表情を変えるのが魅力です。
椅子生地にも合皮や布などに色々な柄物生地があります。
汎用性のある無地生地も良いですが、空間にアクセントを加えたり、ソファや椅子を主役にしたりなど柄物を選ぶ楽しさもあります。
サンゲツやシンコールの椅子生地は下記のデジタルカタログからも見ていただけます。
ご興味のある方は是非覗いてみてください。
終わりに
椅子の座面が破れたり、座り心地が悪くなったりしたときは、それは「自分好みにカスタマイズするチャンス」でもあります。
今回のようなペイズリー柄でクラシックに決めるもよし、モダンなストライプで心機一転を図るもよし。
張り替えによって、椅子は再び、あなたの暮らしの特等席へと生まれ変わります。
もし、ご自宅に眠っている椅子や、最近座り心地が気になっている椅子があれば、ぜひ一度ご相談ください。
椅子やソファの張り替えや修理をお手伝いさせていただきます。
修理内容詳細
- 場所: 東京都目黒区
- 施工内容: 椅子4脚 座面張り替え、内部ウレタンクッション全交換
- 使用生地: シンコール「ギダ」
- 納期: 約10日間
- お客様の声
- とても丁寧に綺麗にしていただいて助かりました。ありがとうございます。
使用した生地情報
布
ギダ T-7080 ¥5500/m
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