2026.01.16

EKORNES・エコーネスのストレスレスチェア 肘掛け部分のレザー張り替え修理

BEFORE

AFTER

修理内容

メーカー名

EKORNES/エコーネス

WEBサイト→

メーカ紹介

柔らかいウレタンを詰めたオーバーパッドと高さ調節可能なネックサポートが付属したストレスレス®レノは歴代ベストセラーのひとつで、優れたリクライニングチェアのシンボルとなりました。丁寧につくられた家具は、座り心地がよく丈夫で、年を追うごとに素晴らしいストレスレス®な体験をもたらします。

種類
パーソナルチェア
施工方法
部分張り替え
修理工賃
¥30000〜¥60000
お預かり期間
4週間
配送方法
自社便
依頼地域
東京都中野区
修理内容

【施工事例】エコーネス・ストレスレスチェアの肘掛け部分張り替えとメンテナンス

 

1.はじめに

「背もたれやその他の箇所は綺麗なのに、一部分だけが極端に傷んでしまっている」。

 

ソファや椅子を長年愛用されている方なら、一度はこのような経験をされたことがあるのではないでしょうか。

今回ご紹介するエコーネスのストレスレスチェアのようなレザーチェアの場合、全体がボロボロになるよりも先に、特定の「摩耗頻度の高いパーツ」から劣化が始まりまるケースも少なくありません。

それは主に**「座面」であり、そして今回のご依頼内容である「肘掛け(アームレスト)」です。

椅子全体の構造はまだしっかりしているのに、目に入る部分の革がひび割れたり、剥がれたりしている状態は、座るたびに少し残念な気持ちにさせてしまうものです。

しかし、一部分だけの傷みのために椅子ごと買い替えるのは、コスト面でも環境面でも躊躇してしまう場合もあるでしょう。

今回、東京都中野区のお客様からお預かりしたのは、黒の本革仕様のストレスレスチェアです。

北欧ノルウェーで生まれたこの椅子は、独自のサポート機能と質の良い皮革を使用していることで知られ、適切にメンテナンスを行えば数十年単位で使用できる耐久性を備えていると思います。

お預かりした際の肘掛けの状態を確認すると、以下のことが判明しました。

  • 皮革の剥離: 肘を置く中央部分の革が乾燥し、銀面(表面)が細かくひび割れ、一部では完全に剥がれて下地が見えてしまっていました。
  • 皮脂と摩擦の影響: 肘掛けは、直接肌が触れる機会が非常に多いパーツです。皮脂や汗が革に浸透し、それが蓄積されることで革の油分が多くたまり劣化を早めます。
  • 他の箇所の良好な状態: 一方で、背もたれの後ろ側や側面などは、まだ綺麗な保っていました。

このように「傷んでいる部分」と「そうでない部分」がはっきりしている場合、一部分のみを張り替える「部分張り替え」が非常に有効な手段となります。

 

 

2.ストレスレスチェアの部分修理が選ばれる理由

エコーネスの椅子は、決して安価なものではありません。新品で購入すれば数十万円という金額になります。

部分張り替えには、以下のようなメリットがあります。

  1. コストの最適化: 全体を張り替える場合に比べ、材料費と工賃を抑えることができます。
  2. 愛着の継続: 体に馴染んだ座面の感触や、長年使い込んだ椅子はそのままに、傷んでいるパーツだけを張り替えることができます。
  3. 短納期: 全体張り替えに比べて工程が絞られるため、お客様の手元にお返しするまでの期間も短縮できます。

    3,施行プロセス

    今回の施工では、傷んだ肘掛けの革を新しい本革へと交換し、同時に他の箇所の傷メンテナンスも行いました。

    手順1:解体と型取り

    まず、本体から肘掛けのユニットを取り外します。

    古い革を剥がした後、それをベースに新しい革を裁断するための正確な型取りを行います。

    手順2:皮革の選定とマッチング

    部分張り替えにおいて重要なのが「革選び」です。

    既存の背もたれや座面の革は、使用年数によって色が変化し、特有の艶が出ています。

    ここに新品の真っ黒な革をそのまま当ててしまうと、そこだけ浮いてしまい、違和感が生じてしまいます。

    当工房では、数ある皮革サンプルの中から、シボ(表面の凹凸)の出方や光沢感が最も近いものを選定します。

    今回は、既存の落ち着いた質感に馴染むような黒いレザーを選びました。

    手順3:縫製と張り込み

    新しい革をミシンで縫製します。

    肘掛けは立体的なカーブを描いているため、革の厚みも考慮しながら、シワが出ないよう均一なテンションをかけて張り込んでいきます。

    手順4:他箇所の傷メンテナンス

    ご依頼内容には「他の箇所の傷メンテナンス」も含まれていました。

    • 表面クリーニング: 背もたれや座面に蓄積した汚れを、専用のクリーナーで優しく除去します。
    • 補色と保護: わずかに色が抜けていた角の部分などに、革専用の染料で補色を行い、仕上げにコーティングを全体に行います。

       

      4.施工完了

      施工が完了したストレスレスチェアは、剥がれ落ちていた肘掛けが復活しました。

      新しい革の感触は張り替えていな部分に比べると柔らかさはありますが、全体的な椅子の印象は肘掛けが劣化していた時に比べ、良くなったと思います。

      6.長持ちさせるためのセルフケア・アドバイス

      今回のように一部分だけが傷んでしまう現象を防ぎ、張り替えた部分を長く保つためには、日常のちょっとしたケアが重要です。

      • 乾拭き: 空気中の埃などにも微量の水分があり、それが長い間生地に蓄積すると、顔料で塗装された革や合皮などは加水分解を起こしてきます。

      ですので毎日というわけではありませんが、気がついた時に目の細かな布で擦らずに乾拭きだけでもしてあげると、革の寿命も変わってくるかと思います。

      • 保湿の習慣: これは使っている革の種類や使用する保湿剤にもよりますが、定期的に、革専用のコンディショナーで加脂(油分補給)を行うと乾燥を防ぐことができ革が柔軟性を保つことで、ひび割れを防ぐことができます。ただしこれはメンテナンスのし過ぎにも注意したいところです。
      • 直射日光を避ける: 窓際で長時間日光にさらされると、革が乾燥し硬化しやすくなります。配置にも少し気を使うことで、寿命をさらに延ばすことができます。紫外線のあたりが強くなく、湿気の少なく風通しの良いところがベターです。

         

        まとめ:家具の「部分修理」という賢い選択

        家具は「壊れたら買い替えるもの」という考え方もありますが、ストレスレスチェアのような椅子は、修理や張り替えで使い続けることも可能です。

        必ずしも全体を張り替える必要はないかと思いますが、お気に入りの椅子が再び綺麗な状態に戻るでしょう。

        今回のお客様の事例が、同じような悩みを持つ方の参考になれば幸いです。

        大切な家具の健康診断として、一度今の椅子の状態を確認してみてはいかがでしょうか。

        椅子やソファの寿命について、お悩みはありませんか?

        「この傷み、一部分だけで直せる?」といったご質問や、概算費用の確認など、いつでもお気軽にご相談ください。

        お写真をお送りいただければ、現在の劣化状態に合わせた最適な修理プランをご提案いたします。

        その他事例

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