マルニのハイバック　ダイニングチェア　座面カバーの張り替えとクッション修理

今回、張り替えの為にお預かりさせていただいたのは、マルニ木工の椅子です。
背凭れがハイバックのデザインで、座るところのカバーに小傷や擦れなどが目立つようになってしまい張り替え修理のご相談をいただきました。

椅子のカバーを張り替えましたが、作業内容の方は背もたれの生地は左程傷みが無いので、出来れば座るところのカバーだけを張り替えて欲しいというご希望でしたが、そういった部分的な張り替えの時は、張り替えない部分との色や質感の差異が生まれてしまう時がありますので、まずは出来るだけ張り替えない背凭れ部分と同じ、もしくは近い生地を探す必要がありますが、店舗や施設などのソファーや椅子は、100％同じ生地が見つかる場合もあり、特注品などは仕様書などが残っていれば仕様書に生地のメーカーや品番などの記載が残っている時もあるので、そういった時はその品番が廃番などになっていなければ同じ生地で違和感なく仕上げが可能な場合もあります。

柄物の布や合皮生地の場合や、椅子の製造メーカーのオリジナル生地などの場合は、100％同じ生地を見つけることが難しい時もあるので、そういった場合には出来る限り近い色や質感の物を選んで部分張り替えをすることになり、今回は幾つかのサンプルの中から背凭れと差異の少ないものを選び、座面だけを張り替えさせていただきましたが、結果大きな違和感もなく仕上げることができました。

合皮は比較的、色も豊富なので同じ緑でも微妙な色加減の違う緑を探せたりもするので、色に拘りある時などは良いかと思います。

合皮生地のもう一つのメリットは水分の染み込みが殆どないので、飲みこぼしがあった場合には直ぐに拭き取り出来ると言うことや、仮にすぐにふき取りが出来なかった場合も限度はありますが、輪染みなどになりにくいなどがあげられ、PU素材の合皮は合皮のなかでは高価格帯の物が多いですが柔らかく厚みのあるものが多いため、より本革に近い質感の再現をしているので、本革は価格が高すぎるけど、やっぱり革の見た目が欲しいな。。
などの場合はPU素材の合皮を考えてみてはいかがでしょうか。

クッションに関しては、座面に多少のヘタリがあったのでそのあたりも修理させていただき、自社便にてご納品にお伺いさせていただきました。
この度は、ご相談からお見積りやご納品まで、迅速に対応していただき大変有難うございました。
又の機会が御座いましたら、お待ちしております。