2026.08.27
本革のアンティーク ウイングチェア / セミアニリンレザーで張り替え修理
修理内容
- モデル名
- ウイングチェア
- 種類
- パーソナルチェア
- 施工方法
- バネやクッションの修理生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥120000〜¥150000
- お預かり期間
- 4週間
- 配送方法
- 自社便
- 依頼地域
- 東京都世田谷区
- 修理内容
-
今回は、アンティークのウイングチェアの張り替え事例をご紹介いたします。
ウイングチェアは、背もたれの両サイドが翼(ウイング)のように張り出した、クラシックなデザインが特徴の椅子です。
もともとは暖炉のそばで暖気を取り込みつつ、隙間風を遮るためにこの形状が生まれたともいわれており、イギリスをはじめとするアンティーク家具の定番モデルのひとつです。
今回お預かりしたチェアも、猫脚のフレームと鋲打ちのディテールを備えた、重厚感のあるつくりのアンティークチェアでした。張り替え前・張り替え後ともに本革を使用し、素材感を保ったまま仕上げています。
張り替え前の状態
張り替え前のチェアは、本革全体に色あせやシワが見られるだけでなく、両側の肘掛け部分の革が破れて、中のウレタンクッションが露出してしまっている状態でした。
座面クッションにもヘタリが見られ、長年使い込まれてきたことがうかがえる状態でした。
フレームや鋲打ちのディテールはしっかりと残っており、張り替え時も同じように鋲を再現させて頂きました。
革に関しては長年の使用で皮脂などの油分をかなり吸っている状態で強く引っ張ると破れてしまうような状態でした。
使用した革について
今回の張り替えでは、本革の中でも「セミアニリンレザー」と呼ばれるタイプの革を使用し、深みのあるワインレッド系の色でまとめました。
本革には仕上げ方によっていくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。表面に顔料を施す「顔料仕上げ」の革は、キズが付きにくく変色もしにくいため、日常的に使うソファーなどに向いていますが、その分、経年変化は少なめです。
一方、「染料仕上げ(アニリンレザー)」は、革本来の質感や風合いを活かした仕上げで、使い込むほどに味わいが増すエイジングを楽しめる反面、傷や水染みには弱いという特性があります。
今回選んだセミアニリンレザーは、この2つの中間に位置するタイプの革です。
染料仕上げに近い透明感のある質感を保ちながら、顔料仕上げに近い保護性能も兼ね備えているため、上質な風合いと扱いやすさを両立できる点が魅力で、高級家具にもよく採用されています。
本革の種類や選び方、お手入れ方法についてより詳しく知りたい方は、以下のコラムもあわせてご覧ください。
張り替え作業について
張り替えでは、まず装飾を兼ねている鋲を一つひとつ丁寧に取り外し、既存の革を外していきます。
クッションに関しては全体的に綿などを補填し、弛んでしまっているベルトなども改善し、座面のウレタンクッションは交換で対応いたしました。
座面・背もたれ・肘掛けそれぞれのパーツごとに新しいセミアニリンレザーを裁断し、ウイングチェア特有の曲線を損なわないよう、もとの形状に沿って丁寧に張り込んでいきます。
仕上げに鋲を打ち直し、フレームの猫脚部分ともなじむよう全体のバランスを整えました。
ウイングチェアは曲線が多いため、シワやたるみが出ないよう一つひとつの工程を丁寧に進めることを心がけています。
仕上がりについて
張り替え後は、破れていた肘掛けや色あせていた座面が一新され、セミアニリンレザーならではの深みのある色合いと上質な光沢が加わり、ウイングチェア本来の重厚感がより際立つ仕上がりとなりました。
鋲打ちのディテールも新しい革によく映え、アンティークチェアとしての風格を保ったまま生まれ変わりました。
破れやヘタリで座ることをためらってしまう状態だったウイングチェアも、フレームを活かした張り替えによって再びお部屋のシンボルとして活躍してくれる一脚になったのではないかと思います。
セミアニリンレザーは、月に一度程度の頻度で専用のレザーオイルなどを使ってお手入れをしていただくことで、革の質感をより長く楽しんでいただけます。
日々のお手入れ方法についても、先ほどご紹介したコラムで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
CHAIRSでは、今回のようなアンティークチェアやウイングチェアの張り替え・修理も承っております。
「本革でどの革を選べばいいかわからない」「肘掛けが破れてしまった」といったご相談も、写真をお送りいただければお見積もりが可能です。お気軽にお問い合わせください。
- お客様の声
- 予想以上に綺麗に仕上がりました。
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