2025.12.12
【トーネットの名作チェア|座面張り替え修理事例】 ― サンゲツ 「フォルティエラ」で甦る、やさしい桜ピンクの風合い ―
修理内容
- メーカー名
-
THONET/トーネット
- メーカ紹介
-
世界中で愛されているTHONET GmbH(トーネット社)は、1819年にミヒャエル・トーネットがドイツ ボッパルトで創業した、現存する世界最古の家具ブランドです。
曲木技術の確立により、世界で初めて家具の量産化に成功しました。中でも、1859年に発表されたNo.14は世界最大級のヒットプロダクトとなり、現在でも継続販売され世界中で愛されています。また、ドイツ芸術学校バウハウスとのコラボレーションから生まれたカンティレバーチェアでも、世界的な革新を起こしました。
現在も200年培ったクラフトマンシップと技術により、世界的トップブランドとして日々進化し続けています。
- モデル名
- THONET/トーネット
- 種類
- ダイニングチェア
- 施工方法
- 生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥10000〜¥30000
- お預かり期間
- 3週間
- 配送方法
- 自社便
- 依頼地域
- 東京都千代田区
- 修理内容
-

今回ご紹介するのは、東京都千代田区のお客様よりご依頼をいただいた トーネット(THONET)の椅子の座面張り替え の事例になります。
張り替え前の椅子は、座面の生地が経年により摩耗し、劣化が見られていましたが、張り替えによって生地を変える事で、上品な柔らかさが演出されたかと思います。
使用した生地は サンゲツ「UP5684 フォルティエラ」。
生地単価としては高額ではないものの、全面にモール糸を使用した高級感ある表情をもち、可愛らしい桜ピンクのカラーが特徴的です。この記事では、張り替えのビフォーアフターに加え、トーネットの歴史や椅子の特徴についても触れながら、椅子の張り替え事例を深掘りしていきます。
■ トーネットの椅子とは?
世界でも有名な椅子メーカーのひとつ
トーネット(THONET)は、19世紀にミヒャエル・トーネットによって設立された、世界的に評価の高い家具メーカーです。
最大の功績は 曲木(ベントウッド)技術の確立。木材を蒸気で熱し、金型に沿わせて曲げる技術によって、軽量で丈夫、そして美しい曲線をもつ椅子を大量生産することに成功しました。
その代表作である「No.14(現在の214)」は、“世界で最も売れた椅子” と言われる事もあり、1859年の発売から現在まで2億脚以上も製造されたという説もあるほどです、カフェ、レストラン、ホテル、自宅などあらゆる空間で愛され続けているようです。
今回の椅子も、トーネットらしい 優雅な背もたれの曲線 と 軽やかなシルエット を備えており、歴史あるブランドの魅力が存分に感じられる一脚です。
■ 張り替え前の状態
座面には、ウッドチップの様な柄の古い生地が張られていますが、
経年と使用によって- 生地表面の摩耗
- 色褪せ
- 生地の破れ
などが見られました。
■ 使用生地:サンゲツ「UP5684 フォルティエラ」
モール糸の立体感が生む “上質な可愛らしさ”
今回の張り替えに選ばれた UP5684 フォルティエラ は、価格単価は控えめですが全面に使われたモール糸より、生地に高級感を感じさせてくれる商品になっています。
大きな特徴は、
- 全面にモール糸を使用
- 糸の凹凸が作る柔らかい陰影
- 触れた瞬間に感じるふっくらとした質感
- 光の当たり方でわずかに濃淡が出る上質さ
といった点にあります。
生地自体の価格帯は決して高級ラインではありませんが、
見た目・質感は価格以上に豊かな表情をもち、木製の椅子との相性もバッチリです。選ばれた 桜ピンク の色味は、
- 優しい色調で空間を明るく
- トーネットのアンティーク調フレームとよく馴染む
- 派手すぎず、自然な色調
という魅力があります。
■ 張り替え作業について
座面張り替えは、大きく分けると以下の工程で進みます。
① 既存座面の分解と生地の剥がし
古い生地を剥がしていきます。
② 新しい生地の裁断
座面形状に合わせ、フォルティエラ UP5684 を裁断。
③ テンションを調整しながら張り込み
四方向から均等にテンションをかけながら張り込みます。
④ 仕上げと最終チェック
■ 張り替え後の状態
張替え後の座面は、
ウッドフレームの深いブラウンと 桜ピンクのフォルティエラ が見事に調和し、
以前の印象とはかなり変わりました。ご納品時にはお客様からも「可愛く仕上がって良かった」と言うコメントを頂き
他にはない魅力を持った椅子へと生まれ変わりました。写真からも、座面の丸みがより強調され、
椅子全体が明るい雰囲気に変わったかと思います。■ トーネットの魅力を引き立てる張り替えという選択肢
トーネットの椅子は、耐久性が高く、デザインも普遍的で、
張り替えを行うことで 何十年も使い続けられる椅子だと思います。椅子やソファの張り替えは、
- 見た目の刷新
- 座り心地の改善
- 椅子やソファの寿命の延長
などの効果をもたらすものです。
■ まとめ
今回の張り替えでは、
サンゲツ UP5684 フォルティエラ という生地選択が、
トーネットの持つ曲線美とクラシカルな佇まいを見事に引き立てました。- モール糸の上質な質感
- ピンクの柔らかな色調
- フレームとの相性の良さ
これにより、アンティークチェアらしい存在感を残しつつ、
より現代的で優しい印象の椅子へと変化しています。張り替えは “家具を再生する” だけでなく、新しい魅力をつくるという側面もあると
感じています。
古くなってしまった椅子やソファの廃棄を考える前に、修理や張り替えという選択肢も検討してみては如何でしょうか。
- お客様の声
- かわいらしく仕上がってよかったです。
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