カッシーナ　イクスシ―のダイニングチェアをお預かりし、張り替え修理をさせて頂きました。

以前に一度張り替え修理をされているとの事でしたが、ワンちゃんに椅子の座面の角などを噛まれてしまっい、クッションのヘタリも大きくなってきてしまったので、張り替え修理のご相談を頂きました。

カッシーナのリマというモデルの椅子でしたが、背凭れと座面が緩やかに湾曲したデザインになっていて、ウレタンクッションも適度な硬さが出るよう設計されているとの事でした。

そして座面部分は少しワイドにつくられています。

それにより長時間の着座でも疲れにくさを出している様です。

今回の張り替えでは、張り替え前の本革からシンコールの「タシテマイト」という合皮へ素材を変えての張り替え修理となりました。

本革から合皮に変えるメリットは、まずは価格の面で抑えられることが一つで、もう一つはメンテナンスに関しても合皮の方が吸水性も無いので、仮に飲みこぼしなどがあった場合でもサッと布で拭き取ってあげる事が出来たりします。

また、多少汚れが付いてしまった時には、中性洗剤と水を混ぜたものを布に浸し、硬く絞った後に拭き取ってあげる事が出来る場合もあります。

このタシテマイトは価格は低価格帯の物になりますが、耐アルコール機能、耐次亜塩素酸、防汚機能、ワイパー機能、Ag系抗菌、難燃。

と多数の機能性のある生地になり、無地の合皮でカラーバリエーションも豊富な為、汎用性が高く、色々な場面で活躍する生地かと思います。

ここで幾つか機能の説明を簡単にさせて頂きますので、気になる方はこういった性能がある生地なのかどうかをカタログをチェックしてから生地を選んでみては如何でしょうか。

【耐次亜塩素酸】

濃度が１０００PPM以下の次亜塩素酸で拭いて除菌が出来ます

【Ag系抗菌】

銀系の抗酸菌を練り込んだタイプで抗菌作用があります

【難燃】

日本自動車車体工業会の難燃基準に合格した商品になります

【防汚】

汚れが付きにくく、落としやすい加工が施されています

【ワイパー】

フッ素加工により、汚れが付着しても簡単に拭き取れます

などなど、まだ他に様々な性能が付いた生地がありますので、参考にしてみてください。

椅子の張り替えの方は、張り替え前はエンジ色だった椅子がイエロー系の色に変わり、印象が明るくなったと思います。

生地も奇麗になり、クッションも張りが出て快適に座って頂ける状態に戻ったかと思います。

椅子やソファーが傷んでしまった時も張り替えや修理で再生可能ですので、廃棄前に修理を一度検討してみては如何でしょうか。