椅子やソファーのお悩み解決

COLUMN

ノルウェーのエコーネスEKORNES ストレスレスチェア / 張り替えや修理の色々

 

一日の終わりや休憩時間のくつろぎに、ソファーや椅子は欠かせないアイテムの一つです。

その中でも椅子の背凭れを倒して、日なたでゆっくり過ごせる時間は何とも言えない貴重な時間ですね。

今回はそのくつろぎアイテムの一つ、パーソナルチェアの中でも座り心地抜群の、ノルウェーのエコーネス/EKORNESのストレスレスチェアのモデルや、その修理方法や張替え事例などをご紹介していきたいと思います。

 


 1.エコーネスのストレスレスチェアとは

 

ストレスレスチェアの歴史をみると、1971年にノルウェーの西海岸シンキルヴェンという美しい街で誕生し販売を開始しました。

 

1934年にイェンス・エコーネスという人物は設立した家具販売会社が基で、資源の少ない地域だった為に、長持ちするものを作る必要があったということです。

 

「これまでにない座り心地」と目標を掲げているとおり、座り心地の良さや頑丈さなどが、この様な歴史から受け継がれているのですね。

ストレスレスシリーズにはリクライニングチェア、ソファー、ダイニングチェアなどあり、弊社にも修理や張り替えの依頼が多いブランドの一つですが、「座る心地が良いから直して使いたい」と多くのお客様からそういった声を聞かせていただきます。

 

 

 2.いろいろなストレスレスシリーズ

① ストレスレスリクライニングチェア

 

【ストレスレス ウィング】

1994年に発売されたストレスレスウィングです。

背もたれの先端が羽の様な形状をしているので、ウィングと名付けられたのではないでしょうか? と個人的には勝手に思っております。

時代に左右されないデザインのエコーネスストレスレスチェア、ロングセラーの一つです。

モデルもいくつかあり、座位や角度の調整を電動で調整したり、自動で行ってくれするモデルもあるようです。

 

 

【ストレスレス コンサル/stressless consul】

 

 

こちらのコンサルconsulもウィングと同様、クラシカルなロングセラーモデルになり

コンサルの中でも幾つかのタイプがあるようです。

ウィング同様に「グライド機能」というノブの抵抗を一度設定すると、座った人の体重を

使って座位を調整してくれる機能があります。

弊社への修理や張替え依頼が多いモデルの一つでもあります。

 

【ストレスレス レノ RENO】

 

 

歴代ストレスレスリクライングシリーズのベストセラーの一つ、レノというモデルになります。

背もたれの長さがもう少し必要な場合など、ネックレスとが最大10㎝調整可能になっています。

こちらのレノも弊社への修理依頼を多くいただくひとつですが、他のモデルの表面に張りがあるクッションの心地よさと少し違い、首回りや背中回りなど、中綿のフカフカしたクッションの心地よさがあります。

 

 

【ストレスレス メイフェア Mayfair】

 

 

 

こちらもクラシカルなデザインのストレスレスリクライニングで、メイフェアというモデルになります。

ここまでご紹介した他のモデルも同様ですが、脚の形状が丸型のものやクロス型のものがあり脚の形状一つ違うと、椅子の印象も変わってきますね。

 

(脚の形状がクロスタイプのメイフェア)

【ストレスレス トーキョー TOKYO】

 

こちらはモダンデザインのストレスレストーキョーというモデルになります。

今までご紹介したモデルに比べるとシャープなアウトラインで、モダンな雰囲気がありますね。

こちらもヘッドレストが10㎝可動させることが出来たり、バランスアダプトという体のわずかな動きに合わせて角度が自動調整されるという機能があるようです。

 

(ストレスレス TOKYO ホームオフィスハイバック)

 

ストレスレストーキョーのオフィス仕様もあるようです。

キャスターが付いていて、背凭れのクッション性も高かそうで、長時間座っていてもいかにも疲れ無さそうな外見です。

 

因みにこのオフィス仕様のモデルは先ほどご紹介した、コンサルや他のモデルにもあるようです。

 

 

【ストレスレス ローマ ROME ハイバック】

 

 

こちらはストレスレス ローマのハイバックというモダンモデルになります。

この他にもローバックのものもあり、お好みやシチュエーションによって違いが選べるようです。

 

② ストレスレスソファー

 

【ストレスレス ステラウッドstella Wood】

 

 

 

ストレスレスソファーのステラウッド stella Woodというモデルです。

ストレスレスシリーズのソファーはベースのモデルの数は多くは無いようですが、土台となるフレームがスチールや木製などをチョイス出来たり、電動式のリクライニングも可能なモデルもあるようです。

また、張り地にはファブリックも選べたりと機能性とデザインを兼ね備えていると思える快適なソファーで一度くつろいでみたいものです。

 

 

 

③ ストレスレスダイニングチェア

 

ストレスレスのダイニングチェアでは基本的なモデルとしては「ローレル/Laurel」と「ミント/Mint」というシリーズのそれぞれ背凭れがローバックのもの、ハイバックのものがあり、そこに脚の形状やアームの有無などの違いがあるものが展開されています。

 

【ストレスレスダイニングチェア ローレル/Laurel ハイバック アーム付き】

 

北欧デザインを組み合わせてバランスよく作られたダイニングチェア

ウォルナットの脚の色が選べたり、豊富な色の中からファブリックが選べる

様なので選ぶこと自体に楽しみがありそうです。

 

 

【ストレスレスダイニングチェア ミント/Mint ローバック アーム無し】

 

 

こちらは背もたれが少し低めのローバック仕様のミントというシリーズです。

コンパクトなので椅子の移動も楽に思えます。

ローレルと同様、脚の形状や色、ファブリックの選択も豊富に出来るようで

組み合わせを楽しむことが出来そうですね。

 

3.エコーネスストレスレスチェアの破損や劣化のいろいろ

 

新しく買った椅子やソファーも長く使っていればクッションや張り地やフレームなど、いつかは劣化してしまいます。

また、不慮の出来事で破損してしまったり、張り地の革や布が破れてしまったり

傷が付いてしまったりなども起こり得るでしょう。

 

ここではエコーネスのストレスレスチェアが傷んでしまった事例などを踏まえ、いくつかの劣化のケースをご紹介していきたいと思います。

 

 

① 布や革の破れ

 

まずは張地が破れてしまった事例を幾つかご紹介いたします。

 

 

こちらストレスレスリクライニングチェアの肘掛部分ですが、よくあるケースの一つとしてこのアーム部分の破れの張り替えや修理のご相談が多くあります。

やはりアーム部分は、座ると必ずと言っていいほど腕を支えてくれるパーツで、摩擦頻度も高い為、革に擦れが生じ破れやすくなってしまいます。

 

アームのパーツはリクライニングチェアの他のパーツと、独立して分解し切り離せるためこの様に破れてしまった場合はアーム部分だけを張り替えて修理も可能ですが、修理の事例はまた後程ご紹介させていただきます。

 

こちらはエコーネスのストレスレスリクライニングチェア、コンサルというモデルになりますが、長年の使用で破れがかなり酷い状態です。

中のウレタンクッションもかなり見えてしまっている状態です。

この写真からもお分かりになる通り、やはり座るところやアーム部分など摩耗頻度の高いパーツの痛みが大きいです。

張地の劣化には摩擦や紫外線などが大きく影響するのですね。

 

 

 革の擦れ傷やひび割れ

 

 

エコーネスのストレスレスチェア ロイヤル というモデルになりますが、こちらはレザーの表面が経年劣化で擦れてしまって、本革の張地の塗装も剥げ掛かってしまっています。

色もかなり落ちてしまっている状態です。

 

このリクライニングチェアも先程の破れの状態のものと同様に、アームや座る座面部分、そしてフットスツールなど普段擦れが多い箇所から劣化が進んでいますね。

 

状態としては生地が破れてしまう前の状態になりますので、このまま椅子を使い続けるとゆくゆくは革が破れてしまうかと思います。

 

修理の方法としては、塗装メンテナンスをする、張り替えをする、と2通り考えられますが張替えに比べて塗装修理の方が耐久性や耐用年数は劣ってしまうので、ご自身の今後の使用環境や使用期間などに合わせて、修理の方法も選んで頂けると良いかと思います。

 

エコーネスのストレスレスチェア ウィングというモデルになりますが、両肘掛のパーツの革がほぼ破れ掛けていてヒビ割れと黒ズミが激しい状態です。

細かな事をいうと、同じ張地や革を使っていたとしても劣化の仕方は違うのですが、基本的には擦れや紫外線や加水分解などによって、革表面の劣化が進んでいき皮脂や汚れなどが蓄積してこの様に黒ズミになっていきます。

 

革の硬化も同時に進んでいきますので、表面が写真のようにひび割れていきます。

 

ここまで劣化が進んでしまった場合で、修理をする場合には方法としては張り替え修理1択になるので新しく革を張り替えてリフレッシュする必要があります。

 

 

3-3 (クッションのヘタリや劣化)

 

 

 

 

4.エコーネスストレスレスチェアの張り替えや塗装メンテナンスの事例

 

いかがでしたでしょうか、ここまでエコーネスのストレスレスチェアの歴史や製品、そして劣化などの事例についてご紹介してきました。

 

座り心地のよいストレスレスチェアやソファーなど、長く愛用していればいつかは痛んでしまう時期が来てしまうかと思いますが、そういった場合でも傷んでしまった革や布の張り替えをしたり、ヘタってしまったクッションを修理したり、木部の修理をしたりなどで再生する事が出来ます。

 

ここでは、傷んでしまったエコーネスの椅子やソファーを廃棄するのではなく、その後も修理して使いたいという方の為に、張り替えや修理でどの様に再生されるのかを知っていただく為、幾つかの事例を掲載いたしました。

 

今まで本革だった張地から一転、柄物の合皮へ変えたり、ファブリックへ張り替えたりなど楽しい張り替え事例もありますので是非参考にして頂けると幸いです。

 

 

① エコーネスストレスレスチェア ウィング / 本革の張り替え

 

こちらはイエローの革からオレンジの革へ張り替えをさせて頂いた事例になります。

 

クッションの張りを沢山出して欲しいという希望がオーナー様よりあったので、クッションを通常よりも多めに張りを出しました。

 

所有されていたソファーが同様のオレンジだったこともあり、同じようにオレンジの革で張り替えたことで部屋に統一感が出ました。

 

張り替え前にあった、ヘッド部分の革のスレや、全体的にあったくたびれた感がなくなり、かなりリフレッシュされた状態になり、ご満足いただけ嬉しい限りです。

 

 

 

② エコーネスストレスレスチェア ロイヤル / 本革からアニマル柄の合皮へ張り替え

 

 

エコーネスのストレスレスチェア ロイヤルというモデルになります。

 

元は本革の張地の椅子でしたが、カウ柄の合皮を選ばれフェイクレザーで張り替えをさせて頂きました。

エコーネスのメーカーでは見ない柄と素材なので、オリジナル感がありとても新鮮でした。

この様にメーカーでは取り扱いの無い柄や素材を使って修理出来るのも、椅子やソファーの張り替えの楽しみなので、張り替えをお考えの時には是非ご検討してみてはいかがでしょうか。

 

この椅子は長年つかった革のスレや小傷があり、革に多少の伸びなどもありましたが張り替えをすることで解消できました。

 

張り替え前は少しクラシカルで重厚なイメージでしたが、張り替えたことによって部屋の雰囲気もかなり変わるのではないでしょうか。

 

 

③ エコーネス ストレスレス リクライニングチェア /  本革での張り替え

 

 

 

 

オフホワイトの革で張られたストレスレスリクライニングチェアでしたが、張り替えを機に

ネイビー色のダーク系の革へ変え、張り替えをさせて頂きました。

 

ダーク系の素材とホワイト系の素材には一長一短あり、ダーク系は傷やホコリが目立ちやすかったり、変色などを起こした時に目立ちやすかったりとしますが、ホワイト系は反対に

汚れや黒ずみなどが目立つ傾向があるかとおもいます。

 

 

 

④ エコーネスストレスレスチェア  /  部分的な張り替え

 

 

ここまでは、エコーネスのリクライニングチェアの張り替え事例を幾つかご紹介させて頂きましたが、次は椅子の生地を全て張り替える訳ではなく、傷んでしまった部分だけを張り替えて修理を進める事例をご紹介させて頂きたいと思います。

 

部分的に張り替えるメリットは、全体的に張り替えるよりも費用が安く済むという事です。

 

デメリットとしては張り替えの際には、全体的な印象に違和感が出ないよう施工を進めていますが

張替えをしない部分と同じ革を使う訳では無いので、部分的に張り替えたパーツに多少の質感や色味の差異が生まれる場合もあるという事です。

 

エコーネスストレスレスチェア 肘掛の部分張り替え

 

 

肘掛部分にひび割れがあり、革もかなり油を含んでしまっている状態です。

皮脂などの油分や水分を含んでしまったりしている革は塗料の密着が悪いので

塗装メンテナンスは対象外です。

塗装後には直ぐに剥がれるリスクがありますので、この様なケースでは張り替え修理

となります。

 

 

アーム部分の革が新しくなり全体的に整った印象になりました。

 

この様に座るところや肘掛など部分的に張り替えるという修理も可能です。

 

 

⑤ エコーネスストレスレスチェア ロイヤル  /  革のスレ傷を塗装メンテナンス

 

 

こちらはエコーネスのストレスレスリクライングチェア ロイヤルというモデルになりますが、革の表面が経年で全体的に擦れてしまって見た目が古びた印象になってしまった事例です。

 

このリクライングチェアだけではなく、本革の椅子やソファーをお使いの方であればこの様な状態になってしまった経験をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。

 

状態としては、革に破れている箇所もなく比較的、革の表面部分だけが劣化しているので

塗装修理で対応可能でした。

 

天然皮革は牛や馬など動物の皮が原皮となり、製品になる過程でナメシと言われる工程や塗装の工程を経て製品となりますが、塗装面の剥がれや色落ちだけの状態であれば再度塗装を施して修理が可能な場合もあります。

 

よって今回のケースでは塗装修理で色や状態を再生したというケースになります。

塗装修理は張り替えに比べて新しい革の料金も掛からないので、張り替えに比べて安価に済みますが、耐久性は張り替えに比べて劣る場合もあるので、状況によって修理方法を選択してみてはいかがでしょうか。

 


5 終わりに

 

いかがでしたでしょうか。

 

今回はノルウェーの家具、EKKORNESエコーネスのストレスレスチェアについて、製品のご紹介から、劣化事例やその修理事例などをご紹介させて頂きました。

 

椅子やソファーやテーブルなど、脚物家具と言われる家具も選ぶ楽しみや劣化してしまった時に張り替える楽しみなどもあると思います。

 

今回ご紹介させて頂いた、修理や張り替えなどの事例をお持ちのソファーや椅子などに照らし合わせて、是非ご参考になれば幸いです。

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