2026.01.20
25年使った EKORNES /エコーネスのストレスレスチェア 本革の張り替え修理
修理内容
- メーカー名
-
EKORNES/エコーネス
- メーカ紹介
-
柔らかいウレタンを詰めたオーバーパッドと高さ調節可能なネックサポートが付属したストレスレス®レノは歴代ベストセラーのひとつで、優れたリクライニングチェアのシンボルとなりました。丁寧につくられた家具は、座り心地がよく丈夫で、年を追うごとに素晴らしいストレスレス®な体験をもたらします。
- 種類
- リクライニングチェア
- 施工方法
- 生地の張り替え
- 修理工賃
- ¥90000〜¥120000
- お預かり期間
- 4週間
- 配送方法
- 自社便
- 依頼地域
- 東京都渋谷区
- 修理内容
-
渋谷区のお客様よりご依頼いただいた、北欧ノルウェーの名門ブランド、エコーネス(EKORNES)社の代表作「ストレスレスチェア」の椅子の張り替え事例について詳しくご紹介します。
25年という長い歳月を共に歩んできた椅子には、持ち主にしかわからない座り心地のクセや、暮らしの記憶が刻まれています。
今回は、そんな大切な一脚を、当時の面影を大切にしながら、次を見据えて再生させる革の張り替えを行いました。
【施工事例】25年愛用したエコーネス・ストレスレスチェアの再生|型押しシュリンクレザーでの復元
はじめに
1971年の誕生以来、人間工学に基づいた究極のリクライニング性能で世界中を虜にしてきたこの椅子は、適切にメンテナンスを行えば、文字通り一生寄り添うことができる数少ない家具の一つです。
今回お預かりしたのは、25年前に購入されたという一脚。
四半世紀という時間は、赤ん坊が成人し、社会に出て中堅になるほどの長い月日です。
それだけの時間を共に過ごしてきた椅子は、もはやご本人にとっては単なる椅子ではないかもしれません。
しかし、いかに堅牢な造りのストレスレスチェアであっても、25年という歳月による「摩耗」と「経年劣化」は避けられません。
できればこのままの雰囲気で使い続けたい」という考えをお持ちでした。
現状態の確認:経年による傷みと構造の緩み
作業を開始する前に、まずは椅子全体の確認を行います。
■ 皮革表面の劣化
写真からも分かる通り、最も摩耗の激しい座面や肘掛け部分は、革の表面が完全に剥がれ、ベースのウレタンクッションが露出してしまっていました。
これは長年の摩擦や皮脂などによる油分を含み過ぎる、もしくは乾燥により革が破れやすくなってしますことによる劣化症状です。
■ ウレタンのヘタリと形状の変化
25年分の荷重を受け続けたクッション材(ウレタン)は、全体的にボリュームを失い、特に座面中央部分に落ち込みが見られました。
また、肘掛けの劣化したウレタンが粉状になって内部に溜まっている状態でした。
■ 肘掛けのぐら付き
革とウレタン以外の劣化の一つが、肘掛けの「ぐら付き」です。
ストレスレスチェアは独自の可動機構を持っているため、長年の使用でボルトの緩みや内部パーツの摩耗が生じ、アーム部分に不安定な遊びが出ていました。
座った際の安心感を左右する重要な箇所であるため、張り替えと同時に修理が必要です。
素材の選定:雰囲気を変えない「型押しシュリンクレザー」
お客様の「出来ればそのままの雰囲気を保ちたい」というご要望があり、素材選びには細心の注意を払いました。
■ なぜ「型押しシュリンクレザー」なのか
今回採用したのは、上質な牛革に型押し加工を施した「シュリンクレザー」です。
- 自然なシボ感(表面の凹凸)を均一に再現した型押しレザーは、シボのないスムースレザーに比べ基本的には高級感を演出できる効果があります。
- 型押し加工によって表面の細かな凹凸があるため、傷が目立ちにくいという実用的なメリットがあります。
- ストレスレスチェアの象徴的なカラーの一つである「深いグリーン」をセレクトしました。25年前に購入された当時の鮮やかさと、経年で落ち着いた深みをできる限り再現し張り替え前の雰囲気に寄せました。
作業の内容
ステップ1:分解と確認
まずは全てのパーツを分解します。ストレスレスチェアの心臓部である「プラスシステム(背もたれと連動して腰を支える機構)」や回転台座部分などに不具合がないかを確認します。
ステップ2:肘掛けの構造修理
張り替え作業に入る前に、肘掛けのぐら付きを解消します。一度アーム部分のフレームをチェックし、緩んでいた接合部を再固定。
さらに、長年の荷重で負荷がかかっていたワッシャーやネジ類を新しいものへと交換・補強しました。
これにより、チッとした安定感が蘇りました。
ステップ3:ウレタンの補充・成形
古い革を剥がした後、ヘタっていたウレタン部分を交換や補填します。単に厚みを増すのではなく、ストレスレスチェアの形状を損なわないよう、ウレタンを積層して形を整えていきます。
ステップ4:型取りと縫製
25年使われた革は伸びて変形しているため、古い革からそのまま型を取ることはできません。
椅子のフレームなどからパターンを書き起こします。
シュリンクレザーを裁断し、工業用のミシンで縫い合わせていきます。
ステップ5:張り込み
新しく仕上がった革のカバーを、ウレタンを充填したフレームに被せていきます。革の厚みやテンション(張り具合)を確認しながら、張り込んでいきます。
完成
完成したストレスレスチェアは、まるで見違えるように綺麗さを取り戻しました。
- グリーンの型押しシュリンクレザーは、木製台座の深い茶色と調和し、部屋全体に落ち着きと上質な空気感をもたらしています。
- ウレタンの再成形により、座り心地も復活し、肘掛けも一切のぐら付きがなくなり、安心して体重を預けることができます。
- 新しい素材による「清潔感・耐久性」が戻り、オリジナルの椅子へと変わりました。
お客様の声
納品の際、椅子を見たお客様から、「とてもキレになりました」と嬉しいお言葉をいただきました。
【今回の施工ポイントまとめ】
- モデル: エコーネス ストレスレスチェア(ロイヤル)
- 所在地: 渋谷区
- 使用素材: グリーン(型押しシュリンクレザー)
- 修理内容: 全張り替え、ウレタン補填、肘掛けのぐら付き修理
- 使用年数: 約25年
もし、あなたのご自宅にも「傷んでしまったけれど、どうしても手放せない」大切な椅子があれば、ぜひ一度ご相談ください。
職人がその椅子の状態を確認し、新しい椅子へと再生します。
椅子やリクライニングチェアの修理について、さらに詳しくご相談されたい場合。 「この傷み具合で直せるのか」「他の色や質感の革も見てみたい」といったご要望があれば、いつでもお気軽にお声がけください。
お写真からでも可能な診断と、最適な修理プランのご提案をさせていただきます。
- お客様の声
- とても綺麗になりました
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